2025年6月16日
栂平の様子は?
ふだんは訪れる人の少ない栂平(つがだいら)が一年でもっとも注目を集める時期になっています。
知る人ぞ知る、的な存在である栂平はコバイケイソウの大群落、そして最近ではサンカヨウの生育場所としても知られるようになり、行き方や開花状況の問い合わせがとても多くなっています。
サンカヨウは桶沼(おけぬま)付近のほか、栂平へ向かう遊歩道は雪解けが遅いため少し遅れて開花します。
6月16日現在、桶沼のサンカヨウは終わりましたが、栂平へ向かう道ではまだ咲いています。花期は終盤です。
“濡れると透明になる神秘の花”、“クリスタル・サンカヨウ”、“スケルトンフラワー”などと呼ばれて人気が高まっていますが、キレイな写真を撮るために登山道でないところへ立ち入って目当てでない植物を踏み付ける等、ルールを守らない方も一部いらっしゃって、加熱する人気による弊害も。。。
栂平へは、兎平(うさぎだいら)駐車場にある入口から探勝路を20分ほど登ります。入口付近は薄暗いですが、次第にダケカンバなどの明るい林の道となります。
道幅は狭いですが、登山道沿いに咲く高山植物や 野鳥の声に癒される道です。
大胆に言いますと(?!)栂平自体には コバイケイソウの咲く時期以外は特別見るべきものがないので、栂平に到着するまでの探勝路を満喫してください。
さて、そのコバイケイソウですが、まだ葉が成長中の段階のため、今年花を咲かせるかどうかはなんとも言えません。
葉は毎年出ますが、花の咲く年と咲かない年の開花数の差が大きい高山植物です。
栂平園地一面が驚くほどのコバイケイソウの開花で埋め尽くされる年がある一方で、1つ2つ咲いている株を見つけるのがやっと、という寂しい年もあります。
周期で言うと、今年はそれほどたくさん開花する年ではないのでは・・・と予想していますが、どうなるでしょうか。 花期は7月頃です。
栂平へ向かう道ではもうじきマイヅルソウ、ゴゼンタチバナなどの開花が始まります。
ムラサキヤシオツツジ、オオカメノキなどが開花中です。
念のため、クマ避け鈴の携行をお勧めします。